更年期 その２　女性ホルモンと気持ちの乱れ

生理の時に気持ちの変化があるように更年期の時もイライラや気分の落ち込みが起こることがあります。

こういう問題は、気の持ちようだけではなかなか乗り切れるものではないので体調を整え体からしっかりさせていく必要があります。

ここでは、その様な気持ちの変化や睡眠の問題について紹介していきます。

一水堂の鍼灸は一人一人の体の状態に合わせて作るオーダーメイドの施術を行っています。どの様な問題もまずはお気軽にご相談下さい。

更年期障害の時は、ホットフラッシュの様なものだけでは無く体のあちこちに様々な問題が出るようになります。

それは気持ちの面にも及び気分の落ち込みやイライラ、不安や焦りとなって表に出ます。

こういう変化は何か理由があって起こる普段の感情とは違うので何かおかしいと自分でも感じたりします。

鍼灸では感情や気持ちの問題もその人の中の一つの訴えとして捉えツボの選択に反映させます。

はりの施術ではホルモンの数値をみるより実際にどいういう変化を起こしているのか「今日は昨日より気分の落ち込みが強い」「イライラが抑えられない」というような事を大切にします。

強く出ている感情の変化がどの経絡（けいらく）からきているのか頭痛やめまい、吐き気などと一緒に振り分けていき問題が集中している経絡を見つけていきます。

更年期の時の気持ちの変化はただ気分が変わるというだけではなく外に出たくなくなったり、ご飯が食べたくなくなったりするなど生活にも影響します。

家にずっといるようなストレスのたまる生活や生活習慣の変化は自然治癒力の働かなくさせ更年期の状態を余計に悪くする悪循環を起こします。

更年期の時は、一つの事だけでは無く色々なものが影響しあって体調を崩します。全体のバランスを考え自然治癒力を高めるような生活を送る事が大切です。

鍼灸では体調を崩す元となるものの一つに感情を上げていてそれを内因（ないいん）と呼びます。怒り、喜び、悲しみ、恐れ、感情には色々なものがありそこからくる体への影響も異なります。

色々な悩み事があって考えが止まらなかったり、怒りを溜めてイライラしていたり、病気や孤独におびえていたり、悲しみにとらわれていたり、感情の出方の違い体の整え方も変ってきます。

例えば、深い悲しみに襲われると「肺気の巡りが悪くなって気が消える」（素問、挙痛論より）と言われ、声が小さくなり行動力も無くなって風邪をひきやすくなるなどの変化が起きます。

その他にも「思は脾（ひ）をやぶる」（素問、陰陽応象大論）といい、あまり色々な事を考えすぎると脾といって胃腸や体の活動に関係する場所に影響し、食欲の低下や疲労感、下痢や便秘などに悩まされやすくなります。

更年期の時は、変に涙もろくなったり、イライラが出やすくなったりするものですがその感情もいきすぎると体に影響します。ただ更年期だからで片づけてしまうのではなく一つ一つを細かくみてしっかりと体を整えておく事が大切です。

更年期の時には、体の不調に合わせて不眠を訴える事もよくあります。睡眠というのは何でもない時には意識もしませんが一度調子を崩すと中々元には戻らなかったりします。

更年期の時はすぐ汗をかくなど体が熱くなりやすいので布団に入っても何となく寝苦しかったりして少しの事でも不眠につながります。

睡眠が不十分だと頭がすっきりしなかったり、気持ちもリセットされなかったりして気持ちの面でも回復できなくなります。

こういう時はただの不眠というのではなく更年期による変化が関係している場合もあるので施術をする時はその様な事も含めて体を見ていきます。

例えば、いつもは更年期のツボを主に施術をしていても不眠の問題が重なって強く出ている時はそちらを優先してツボをとりいつもとは違う組み合わせにしたり、全体にのぼせをおさめるはりを多くして体を落ち着かせる様にするなどの工夫をします。

更年期の時は気持ちが不安定になりストレスを感じやすくなるだけでは無くそれと一緒に不眠や睡眠の質の低下なども起こします。しっかりと対策を取り悪循環に陥らない様にする事が大切です。