鍼灸の適応

鍼灸は、体をみる時、特にその働きに注目します。働きが悪いから色々な問題が出ると考え、施術ではそのバランスを取る事を中心に考えます。

働きというと緊張と弛緩のどちらに傾くかの二つしか語られませんが鍼灸ではもっと広く全体のバランスをとる事を考えます。

鍼灸は目の前の体の状態がどうしたら良くなるかという事を中心に作られてきたので少しでも前に進む様にその人の訴えをよく聞きそれに見合った体の働きを考えていきます。

体の働きを中心に体をみていきます。

適応というと現代の見方による問題を当てはめ考えたくなりますが鍼灸ではその様な事は入り口でそれを元に更に深くお話を聞いていきます。

今のものとはまた見方が異なるので、思いもよらない事が今の状態に関係していたり、別に問題の所を指摘され何か対処している訳では無いけど気になっていたという事が中の方では同じ問題としてつながっていたという事もあります。

その為、実際の施術ではどこか遠い体の中の事より、どの様な時にどういう問題が出るかという実際の訴えが大切になります。細かい事を含めると体の訴えというのは一人一人違うものです。

何よりもどうしたら辛いかという本人の話が重要です。

その様な事もあるので施術では気になる事だけでなく普段取り上げられない様な気になる問題まで広く聞いていきます。今は出て無いものも例外ではありません。

適応というと自分の問題が受け入れられるのか少しの違いが気になるものですが、鍼灸の施術はその様な今の考えにそったものではありません。気になる事は早めに相談し後回しにしない様にする事が大切です。

施術を受ける時は一回では内容が分からない事が多いので最低でも何回か継続して受ける必要があります。一水堂が目の前の事では無く繰り返し起こる根本の問題に注目しているからです。

からだの状態は、今出ているものの強弱だけで判断することは出来ません。どのような問題もそれまでに作られてきたからだと日々の生活習慣から生じます。本当にからだを良くしていく為には、その様なところから考え向き合う必要があります。

施術をする時、目標となるのは、悩みが解決し一切繰り返さなくなる状態です。しかしからだは、全てのパーツが変わるのが3年といわれ、常に入れ替わっています。手放しで生活できる様になるには、生活になじむまでトライアンドエラーを繰り返していくしかありません。

鍵となるのがからだの力です。人はこの力があるので、つらい状態を跳ね返す事が出来、問題が出ても自分の力で跳ね返す事ができます。一水堂では、この力を高めることを第一に考えます。からだの力を高め、自然な形での変化を即すと伴に、崩れにくいからだを作ります。問題のある場所は、からだの弱さからでた結果でしかありません。しっかりと問題に働きかけ体の不具合に負けない明るい毎日を過ごしましょう。