不安　その４

生理の時にイライラするという事がある様に体の問題というのは気持ちにも影響を及ぼします。

体の調子が悪い時はいつもよりあれこれ考えてしまったり胸がそわそわして落ち着かなくなったりする事がありますが、これもイライラと同じ様な事で起こる症状の一つです。

健康的な体を手に入れて落ち着いて生活する事が重要です。

はりをする時は、不安というのも他の症状と同じ様にあつかい体を整える情報の一つとして使います。

不安も含め今ある体の状態を総合的に考えその元にある経絡（けいらく）に対してはりをしていきます。その為不安だけが良くなるのでは無く、全体が良くなるのに合わせて不安も少しずつ消えていく形で改善していきます。

色々な病院を渡り歩いたり、繰り返し検査を受けてしまうという時には背後にこの様な不安の問題が隠れている事があります。症状だけ見るのでは無く広く全体を整え良くしていく事が大切です。

腰の痛みはストレスで悪化する事があるなど重労働だけでは無く気持ちの問題にも関係します。

よくデスクワークによる座り過ぎが腰の痛みによくないという事を言いますが座った状態でストレスになるような事をすると腰骨の間にある椎間板の圧力が高くなる事が言われています。

気持ちと体、全体で良くなる事を考える事が大切です。

頭を使い体に力が入る様になると深く曲がって体を支えている腰の椎間板に負担をかけ、元々ヘルニアなどの問題がある場合は余計にその状態を悪くします。

普通に座っているだけでは痛みにはなりませんが、心に不安な事があったり常に何か考え事をしている様な場合は、ストレスを受けやすく体の力も抜けないので腰痛などの問題も出やすくなります。

ストレス自体は、気持ちの問題ですがこういう事が繰り返されるとそれがだんだん体の問題になっていきます。体をよくしようとする時は、何か一つだけを整えるのではなく心と体の両方から良くしていこうとする事が大切です。

悩み事があったり常に頭の中が一杯になっていると普段と同じ様な事をしていてもいつもより疲れた感じがします。

これは考えて頭を使っているからという事もありますが調子が悪く以前の様にすぐに動けて無いからという事もあります。

なぜその様な状態になっているのかよく考える事が大切です。

健康な時はしたい事がすぐ出来ますがそうで無い時は、やる前にあれこれ考えてしまったり準備に手間取ったりして結局時間がかかりその後疲れてしまったりします。

色々考えてしまう性格やその元となっているストレスはすぐには変えられませんが健康的な生活を送り体を変えていく事は出来ます。

健康になって体の不安が無くなったり気持ちが前向きになる事でだるさの方もだんだん変わっていきます。不安やだるさというのは栄養剤やちょっとしたサプリメントを飲むぐらいでは中々良くなってはいきません。

はりも同じでただだるさのツボを使うのでは無くなぜその様な状態になっているのかをまず考え今の体に必要なツボを選ぶという事が大切です。

手のしびれは首のヘルニアの様なものだけでは無くストレスや精神的な問題のある時にも出やすくなります。

長い事悩んでいたり毎日何かしらのストレスがあったりするとだんだんと手の方にまでその影響が出てきます。

この様な問題は、経絡では手にある太陰肺経（たいいんはいけい）の問題として出ている事が多く、ツボもその経絡上（けいらく）にあるものをよく使います。

肺経は、手のしびれに関係するだけでは無く体の内側では神経の弱りや不安の様なものにも関係しているのでストレスや悩みが大きくなっている時はこの経絡に反応が出やすくなります。

色々な情報を整理して今必要なツボを選ぶ事が大切です。

特に不安と手のしびれという様に両方の問題が出ている時はここでの問題の疑いが強くなります。

ツボというのは使うものを少なくした方が効果があがるので手のツボと頭のツボとあまり沢山ツボを使うのではなく肺経の中でも特に反応の強いものを選ぶなど使うものを絞り込んでいく事が重要です。

気持ちの問題は精神科、手のしびれは整形外科と分けて考えるのではなく色々な情報を上手く整理して体にぴったりくるツボを選ぶ事がまずは大切です。

不眠というのは一度出ると中々元の様には眠れなくなる厄介な問題です。

精神的なものとも関わりが深くストレスや緊張の他、不安な事があって頭の中が一杯になっている様な時も眠れなくなります。

夜布団に入ってもあれこれ考えているうちに時間が経ちいつの間にか眠気も無くなってしまっています。

こういうものは、ただ考えなければよいと言っても中々出来るものでは無いので夜寝る前だけでは無く昼間の過ごし方から生活を見直し体調面から整えていく事が必要です。

体の面からもアプローチして上手く不眠の悪循環から抜け出す事が大切です。

子供の頃は何があっても寝られていた様に体の力が勝っていれば不安に思う事があってもそれを乗り越えて眠る事が出来るものです。

そしてその規則正しい生活を続ける事が不安によるモヤモヤした感情や恐怖感を抑え全体を更に良い方へ導いていってくれます。

寝られない時というのはつい色々考えてしまいますが、気持ちだけで頑張るのでは無く体の方からもアプローチしていき上手く不眠の悪循環から抜け出せる様にしていく事が大切です。