頭痛 その1 ツボと鍼灸の基本

頭の締め付けと鍼灸

つらい頭痛、「仕方がない」とあきらめていませんか?

頭痛は多くの方が経験する身近な不調ですが、ひどくなると薬が手放せなくなり、日常生活に大きな影響を及ぼすこともあります。

鍼灸院には、そのように状態がこじれてから来院される方も少なくありません。

疲労やストレス、生活習慣など、さまざまな要因が重なり、「ただ痛い」だけではない複雑な訴えをされることもあります。

このページでは、頭痛の種類や生活習慣との関わり、一水堂の施術の考え方などを、実際の症例も交えながらご紹介しています。

気になる内容からでも構いませんので、ご自身の状態に近いところからご覧ください。

患者さんの声
頸椎(首、肩、腕のしびれ等)

どのような事で来院されましたか?

頭痛、肩こり(長年にわたる)、首の痛み、首の可動域の制限、足底の筋膜炎、五十肩

…受診前は、頭痛(起床時)のため、ほぼ毎日、鎮痛剤を使用する状況だったが、数回の施術で軽快し、週一、二回程度に減らすことができた。首の痛み、可動域についても変わった。…

頭痛は生活の影響を受けやすい

忙しさや睡眠不足が頭痛を悪化させることもあります

休みが無かったり、仕事で疲れがたまってくると頭痛がしてきます。最近は夜も寝られなくて、困っています。

疲労や睡眠不足が続き体調を崩している様子

頭痛は「頭だけの問題」と思われがちですが、実際には睡眠や仕事、ストレスなど、普段の生活が大きく影響していることも少なくありません。ここでは、頭痛がどのようなときに起こりやすいのかを紹介していきます。

環境の変化が頭痛に繋がることがあります
仕事や睡眠不足など生活の影響を受ける様子

頭痛には、生活の内容が色濃く反映します。

「最近仕事が忙しくて、夜もあまり寝られなくて…」「季節の変わり目で雨の日が続いて…」など、生活の中のさまざまなことが関係します。

とくにストレスがひどかったり、不眠が続いたりして一定のところを超えてくると、今まで何とか対処できていたものが急に手に負えなくなったり、一度落ち着いたものが、また振り出しに戻ったように感じたりすることもあります。

頭痛には波があることもすくなくありません
生活のリズムを整えながら体調を維持する様子

頭痛は生活の影響を受けやすく、その日の状態にも波が出やすい問題です。

ずっと良い調子を維持することは難しいですが、逆に一度調子を崩したからといって、ずっと悪い状態が続くというものでもありません。

ただ、「もう少し落ち着いてからしっかり治そう」と、そのまま時間が過ぎてしまうと、めまいなど他の症状が重なり、なかなか抜け出せなくなることもあります。生活を整えながら、その時その時に合わせて体を整えていくことが、安定した状態の維持につながります。

頭痛をどう考えるか

他の不調が頭痛と一緒に現れることがあります

肩こりがひどいと思っていたら、だんだん頭痛も出てくるようになって…。そのせいか最近は食欲もあまりありません。

体全体の状態を確認しながら施術を組み立てる様子

頭痛の施術をするときは、どんな痛み方で、他にどういう不調が出ているのかで、確認するツボも変わります。一水堂では、その方の体質や他の訴えも含めて、今の体の状態をみていきます。

頭痛は体全体の状態と関係しています
頭痛と体全体の状態を確認している様子

一水堂では、頭痛も全体の不調の一つの現れとして考えます。痛む場所や出方は人それぞれで、その人なりのパターンがあります。

こめかみがズキズキする方もいれば、後頭部が重くなったり、頭全体が締めつけられるように感じたりする方もいます。頭痛だけが単独で起きているとは限らず、肩こりや不眠、めまいなど、他の不調が関わっていることも少なくありません。

体調の悪い時は、一つだけではなくいろいろなところを巻き込んで調子を崩していきます。痛みのあるときは、頭痛だけを見るのではなく、体全体の変化にも目を向けることが大切です。

その日の体に合わせてツボを選びます
その日の体に合わせてツボを選び施術する様子

今の体にあったツボを選ぶためには、さまざまな情報が必要になります。一見、頭痛に関係ないような食欲の低下や、首肩の痛み、めまいや不眠なども体にどのような偏りがあるのかを知る手がかりとなります。

体の偏りによって考えられることは変わり、確かめるツボの数も増えたり減ったりします。そのため、体をみるときは、元々どの症状があって、新たに何が加わって、その強さがどう変わっていったのかという変化を追っていきます。

頭痛があるといっても、体の置かれている状態はその時々で変わり、使うツボも調整が必要になります。施術では、頭痛と体の状態を切り離さず、全体の調子をよく確かめながらその人に合ったツボを選んでいきます。

一緒に出やすい症状

頭痛のつらさや体の状態は一人ひとり違います

最近は頭痛がひどくて、吐き気やめまいも出るようになってきました。最近は首が痛いのもあって横になってばかりいます。

頭痛と吐き気など複数の不調で休んでいる様子

頭痛のときは、痛む場所の確認だけではなく、生活への影響や痛みの広がり方なども大切になります。まずは体の状態をよく聞き、今の体の状態に合わせて施術をしていきます。

頭痛はいろいろな症状を一緒に出すことがあります
頭痛と吐き気などで休んでいる様子

頭痛では、痛みだけでなく、いろいろな症状が一緒に現れることがあります。

吐き気がして食欲がなくなったり、光がきつくて目を開けていられなかったり、痛みが強いときは、動けなくなってしまうこともあります。

痛み止めで乗り切れることもありますが、それでものぼせたようにボーっとしてうまくものを考えられなくなったり、ミスが増えてきたりするので、調子が良い時と全く同じとはいきません。

頭痛の出方にも一人ひとり違いがあります
頭痛の出る場所や感じ方の違いを表す様子

痛む場所も人によって違います。同じこめかみの頭痛でも、目の方が強く痛み、奥の芯の方がジーンとすることもあれば、それとは違う後頭部の痛みや、おでこの上の方を押さえて頭痛を訴える方もいます。

一緒に出る症状やその人なりの悪化の要因まで見ていくと、同じ頭痛というのはほとんどなく、その人なりの頭痛の形が見えてきます。

こめかみの痛みではりをするときでも、首のこりを中心に考えればよいのか、目の疲れをとることに集中した方がよいのかで、取るべき対策も変わります。体の状態を観察し、どのような頭痛なのかをよく知ってからはりをすることが大切です。

首や肩・筋肉と頭痛

筋の緊張が頭痛につながることも少なくありません

肩も首もパンパンです。頭痛も出てきてて痛み止めを飲んでるんだけど、やっぱりあまり良くなりません。事務仕事が多いからそのせいだとは分かってるんだけど、なかなかね。

首や肩の緊張から頭痛が出ている様子

頭痛では、首や肩の緊張や普段の生活なども確認しながら、今の状態に合った施術を行っていきます。

首や肩の緊張が頭痛につながることがあります
首や肩の緊張を確認している様子

頭痛は、頭だけで起こる問題では無く、体の疲れや精神的な緊張によっても起こりやすくなります。

首や肩周りの筋肉が関係することも多く、こめかみや目の奥、後頭部などいろいろなところに痛みを出します。筋肉のある場所とは違うところに痛みが出ることもあるので、よく話を聞いて普段の体の使い方や姿勢の問題などを知っておく必要があります。

長時間同じ姿勢が続いたり、悪い体の使い方がクセになっているときは、痛みにつながりやすくなります。スマートフォンの見過ぎや編み物などの細かい作業は特に注意が必要です。

首や肩も一緒に整えていきます
首や肩の状態に合わせて施術を行う様子

施術では、周りの筋肉の状態も含めて広く体全体の状態を整えていきます。大切なのは、今出ている痛みだけではなく、どうしてそうなっているのかという理由や、その背景にある生活の問題も含めて頭痛を考えることです。

肩や首の緊張が強いときは、その状態に合わせてはりを行い、精神的な緊張が強いときは体がリラックスできるように施術を組み立てていきます。

頭痛には首や肩の筋肉の状態が関わっていることも少なくありません。実際の施術では、痛む場所だけではなく、筋肉の緊張や体全体の状態を確認しながらはりを行い、頭痛の起こりにくい状態を目指していきます。

一水堂の施術

頭痛の出方や体質をみながら施術を組み立てます

今日はいつもの右じゃなくて、どちらかというと左の方が痛いです。何か変わったことをしたって訳ではないんですけどね。

体全体の状態を確認しながら施術を考える様子

頭痛は同じように見えても、そのときの体の状態は少しずつ違います。脈やツボの反応なども参考にしながら、今の体に合った施術を考えていきます。

同じ頭痛でも体の状態は一人ひとり違います
体の状態を確認しながら施術を進める様子

頭痛といっても、痛む場所や出方、体質は一人ひとり違います。肩こりが強い人もいれば、目の疲れや睡眠不足が大きく関係している人もいます。

また、肩こりのあるところに不眠が重なったのか、不眠が続いたところにストレスが重なり緊張が抜けなくなったのかなど、症状が現れる順番によっても体の状態は変わります。

そのため、一水堂では頭痛という症状だけではなく、痛みを全体の中の一つの不調と考えます。体を診るときも、脈やツボの反応、その日の体調や他に出ている不調なども含めて広く状態を確認して、どうして頭痛が起こっているのかを知る助けにします。

その日の状態に合わせてツボを選びます
体の状態に合わせてツボを選び施術する様子

東洋医学では、痛む場所と体質の違いによって使う経絡が異なるので、そのつながりもツボを選ぶときのポイントとなります。

本やインターネットで紹介されているツボも参考になりますが、実際にはこのように体質や症状の出方、その日の体調などさまざまな事が絡み合ってその日に使うツボが決まります。

一水堂では、本来備わっている体の働きを上手く引き出せるよう、その人に合ったツボを選び、はりの使い方を工夫して施術を進めていきます。

生活習慣と頭痛

毎日の生活を見直しながら一緒に体を整えていきます

昔からそうなんですが、仕事が立て込んでくると、疲れていても眠れなくなって頭痛がしてきます。最近は食欲もあまりなくて夏バテもあるのかなと思います。

仕事や生活の疲れを感じながら休んでいる様子

頭痛が続いているときは、施術だけでなく普段の生活も一緒に見直していくことが大切です。何かを大きく変えるのではなく、生活の中で負担になっていることを見つけ、できることから少しずつやっていくようにします。

生活をよく見直して自分なりの問題を見つけることが大切です
仕事や睡眠不足など生活の影響を受けて休んでいる様子

頭痛には、睡眠不足や目の使い過ぎ、ストレスや慢性疲労などさまざまなことが影響しています。

そのため、十分な睡眠を心がけたり、運動や食事のとり方など普段の生活を見直すことも大切です。

実際には、睡眠不足が続いていて首や背中の緊張が取れないまま仕事をしていたり、運動や食事など生活習慣が乱れ、ストレスを発散することも出来ずに目の痛みやまぶたの痙攣が続いているなどその人なりの問題が複雑に絡まり合っていることもあります。

できることから無理せず生活を整えていきましょう
無理のない運動を生活に取り入れている様子

そういう場合でも、生活習慣を考えるときは、睡眠・食事・運動など、基本的なことから始め、無理に大きく変えないようにします。

鍼灸には「未病治」という、不調が大きくなる前から少しずつ体を整える考え方があります。忙しいときほど体をいたわり、無理を重ねないことが、頭痛のような慢性的な問題では大切です。

体は毎日の小さな積み重ねで変わります。生活習慣が人を作るのです。

一水堂より

頭痛は、その日の体調や生活習慣など、さまざまなことが重なって現れることがあります。一水堂では、体全体の状態や生活の様子も確認しながら、その方に合った施術を大切にしています。毎日の生活も含めて少しずつ体を整え、無理なく過ごせる状態を一緒に考えていきます。

 

その他 頭痛のページの紹介

頭痛 その2 気をつけたい頭痛のサイン

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頭痛 その4 こめかみに痛みを起こす筋肉

こめかみの頭痛は、首やあごまわりの筋肉が緊張することで起こる場合があります。特にこの部分の筋肉はこめかみの痛みと関係が深いため、注意が必要です。ここでは、こめかみに痛みを起こしやすい筋肉や鍼灸での考え方をご紹介しています。参考にしてください。

 

はり・きゅう 一水堂 料金とアクセス

料金

料金について
一水堂は、なるべく身近で皆さんに近い鍼灸院でありたいと思っています。その為、料金も通いやすくしてあります。その場だけの気持ち良さは問題からの抜け出す事には繋がりません。しっかりと体を整え明るい毎日を過ごしましょう。
 

料金表
初診料 1000円
一般 施術料 3500円
大学・専門 2500円
高校・中学 2000円
小学・幼児 1000円
例

一般の方
初めてのご来院の場合
 

 初回検査料1000円
+  施術料3500円
     計4500円
 

( 2回目以降は、3500円 )


施術歴30年の豊富な経験と高い技術

はり・きゅう一水堂

〒260-0813 千葉県千葉市中央区生実町2088-8

受付 10:00~20:00(日・祝日休み)

お電話でのお問合せはこちら

043-309-4668

アクセス

はりきゅう一水堂アクセス

千葉生実郵便局の隣になります。

京成学園前駅から徒歩17分

※ここからは、東洋医学に基づいた、さらに深い専門解説コラム(頭痛その2〜その7の内容)が続きます。各項目をクリックしてお読みください。

解説コラム

■ 頭痛解説その2:気をつけたい頭痛のサイン [クリックで開く]
① 頭痛を探るヒント [+開く]

頭痛の中には、頭の中の問題が関係している場合もあります。いつもの様な痛みだけではなく手のしびれのような問題が重なって出るときは、何かあったのではないかと不安も強くなります。そういうときは、しびれがあるということだけで判断せず、どこがしびれるのか、手の動かしづらさはどういった形で出ているのかなど、しっかりその内容を確認することが大切です。物を落としやすかったり、ボタンを留める動作がしにくくなるなどは、首肩の緊張からくる神経の問題でも出ることがあるので、診察で話が出たときは首の状態もよく確認してから施術をしていきます。一方で、舌が動かしにくい、物忘れがひどくなったなどの変化が現れているようなときは、そのことについてよく注意して話を聞いておく必要があります。頭痛のときは、痛みだけではなく一緒に現れる周辺の症状というのも一つのポイントとなります。それぞれを別々に考えるのではなく、一つのものとして体全体を理解していくことが大切です。

② 頭痛の前に目がチカチカします。 [+開く]

頭痛が起きるときには、目がチカチカする、肩こりやのぼせがひどくなるなど、その前に起こることが決まっている人がいます。問題の出方は人それぞれですが、「この症状のあとは、これが来る」と分かっていると痛みがひどくなる前に自分で対処することができます。仕事のペースを落としたり、目を閉じて休んだり、ひどくなるのが分かっているときは、早めに切り上げて家に帰ってしまうという人も中にはいます。鍼灸でもどうすると悪くなるのかという話は大切で、話を聞き体質に合わせたはりをしていきます。体は一度、痛みの出る状態を覚えると同じような負荷がかかったとき、以前より簡単に痛みを出すようになります。痛みがひどくなる前に対策をとり、これ以上状態が悪くなっていかないようにしていくことが大切です。

③ 頭の後ろの重たい感じ [+開く]

頭痛の中には、頭の後ろが重たく、ボーっとして頭が上手く働かなくなるような感じになるというものもあります。ジワジワと鈍い痛みが続き、自分で押したり首をストレッチしてみてもなかなか抜けず、スッキリしない状態がしばらく続きます。仕事など他の事をしていると、気にならなくなることもありますが、時間がたてばまた戻り、家に帰ってからも作業が手につかず、集中して何かをすることが難しくなったりします。鍼灸では頭の後ろの頭痛を、首や腰など広く背中を通る経絡との関係で治療を進めていくことがあります。そのため、はりをする時も背中や首の固いところを見つけたり、疲れが出ていて痛みの強い場所を選んではりをしていったりします。頭の後ろの頭痛は、放っておくと長く続き、何気ない毎日の生活などにも影響します。体のつながりをよく考え、痛みが長引かないように状態を整えていくことが大切です。

■ 頭痛解説その3:吐き気やめまいを伴う頭痛 [クリックで開く]
① 頭痛と吐き気 [+開く]

頭痛があるときは、吐き気がしたり食欲が落ちたりすることもあります。こうした場合は、頭痛だけをみるのではなく、胃腸の状態も含めて体を整える事が大切です。胃腸のツボを使う時もただ並べて使うのではなく、どのツボを先に使うのか、はりの使い方はどうするのかなど、よく考えて使っていきます。頭痛が強く出ていても、それまでずっと食欲も無く胃腸の不調が続いている状態なら、頭痛を後にしてまず先に胃腸のツボを使う事もあります。胃腸のツボを使って体をしっかりさせて、頭痛の悪いところを表面に浮かせてきてから、硬いはりを使ってその痛みを取り除くようにする、こうすることで痛みに直接はりをするよりスムーズに悪いところの処置をすることができます。ツボは一つで考えるのではなく、どのように動かし、どうはりをするかで内容が変わります。そのときの体のバランスをみながら、上手く必要なツボを使っていくことが大切です。

② 頭痛とめまい [+開く]

鍼灸では、頭痛とめまいの間には深い関係があると考えます。体の中で一緒になって動くようなところもあるので、頭痛に合わせてめまいが現れるということも珍しくありません。元々ある不調にもう一方の症状が出始めると、その状態から抜け出しにくくなり、問題が長引くこともあるので注意が必要です。二つの間をいったりきたりしてなかなか落ち着かなかったり、ときには両方の症状を出して動けなくなるようなこともあります。この二つは他より関係が近く、いつ症状をだすのか分からないので、片方だけの問題のときでも常にもう片方の状態を確認し、反応があればはりをして問題が出ないようにしていくこともあります。症状にもいろいろな組み合わせがありますが、頭痛とめまいはとくに一緒に出やすい問題です。普段の生活でも変化に注意し、状態がひどくなっていかないようにすることが大切です。

③ 頭痛と腰痛 [+開く]

頭痛と腰痛は、一見するとまったく別の問題のように思えますが、鍼灸では同じ経絡の流れにあるものとして考えることがあります。そのため、痛い場所だけを見るのではなく、その流れの中のどこに反応が出ているのか、少し離れたツボであっても、その経絡に出ている体の反応を探っていきます。頭痛と腰痛に共通する経絡は、足の親指から足の甲、スネと上がっていくので、その流れにあるツボが痛くなっていないか、凹みや硬さが出ていないかを確かめていきます。とくに頭痛と腰痛など症状が重なって出ているときは、ツボの反応も強く出ていることが多いので、そうした変化も見逃さずに使うツボを組み立てていきます。鍼灸では、ツボや経絡など体に現れる反応を丁寧に確かめながら施術が進められます。昔からあるツボや経絡などの知恵を活用しながら、上手く体を整えていくことが大切です。

■ 頭痛解説その4:こめかみに痛みを起こす筋肉 [クリックで開く]
① 痛みの特徴と対策 [+開く]

頭痛と言っても、痛む場所や痛み方によって、そのときの状態はさまざまです。こめかみや目の奥が痛む頭痛の場合は、目の疲れや寝不足などが引き金となる事が多く、人によっては、痛みの出る前に目の前がチカチカするなど特徴的な症状を出す人もいます。コーヒーやチョコレートが症状をひどくすることもあるので、何をすると痛みが出やすいのか普段からよく観察しておくことが大切です。もう一つ訴えとして多いのが、頭の後ろが痛くなる頭痛です。この場合は、首や肩の緊張が関係していることが多く、こめかみの頭痛とはまた違って一度出ると長引きやすく、痛みだけではなく、頭がボーっとして物事に集中しにくくなったりします。首のストレッチなども効果的なので、どこが凝っていて伸ばすと気持ち良いか自分でも知っておくことが重要です。このように頭痛と言ってもそれぞれポイントがあり、そこから出てくる対策も異なります。痛みの特徴を上手くつかみ、頭痛に合わせた方法を取り入れることが大切です。

② 頭痛に関係する筋肉(トリガーポイント) [+開く]

頭痛があるときは、頭そのものだけではなく、首や肩の筋肉が関係していることもあります。たとえば首の前にある胸鎖乳突筋は、緊張するとこめかみや目のまわりに痛みを出すことがあり、肩から首にかけて広がる僧帽筋の問題では、耳の後ろなどに痛みが広がることがあります。また、頭と首の境目にある後頭下筋群は、目を使いすぎたり長時間同じ姿勢を続けたりすることで緊張し、こめかみや頭のまわりの違和感としてでてきたりします。このように、痛みの中には、実際の場所とかけ離れたところに問題があることもあるので、頭痛のときは首や肩まで広く体の状態を確かめることが重要です。とくにパソコン作業や細かい仕事が続く時は、肩首回りの筋肉が緊張しやすいので、筋肉を緩め、疲れを集中させないようにすることも、頭痛を起こさないための一つのポイントです。

③ 頭痛と肩のツボ [+開く]

頭痛のときは、肩こりがひどくなっていることも多いので、施術でも一緒に肩首のツボを使っていきます。ただ、同じ肩こりでも首すじが強く凝っている頭痛と、肩の上、肩甲骨の内側では、使うツボや経絡が違うので、どの肩こりなのかを事前によく聞いておくことが大切です。とくに頭痛と凝りの場所が一致しているときには、肩こりのツボが重要になるので、どこに硬さが出ていて、痛みがどの範囲に広がっているのかをよく確かめて進めていきます。鍼灸では、痛いところだけではなくツボのつながりを考えてはりをしたりするので、頭の痛む場所と少し離れていても、ツボの状態をみて使っていったりします。反応の良いツボがみつかれば、一つだけでも体に大きな変化が出ることがあります。頭痛と肩こりは関係の深い場所の一つです。凝りの状態を確認し、上手く施術に役立てることが大切です。

■ 頭痛解説その5:頭痛のツボの選び方 [クリックで開く]
① 頭痛のツボの使い方 [+開く]

頭痛のツボを使うときでも痛い所だけではなく、手足のツボや体質のツボなどいくつかのツボを組み合わせて使っていきます。話をよく聞けば普段から肩こりがひどかったり、昔傷めて首が痛くなりやすいというような方もいます。その為、ツボを考えるときも頭痛の種類に加えて、もともとの体質や今出ているその他の不調などその人に合わせた使い方を心がけます。肩こりと頭痛のように二つの症状があるときも、体質的にどちらの崩れが大きいのか、もともと体にあったのはどっちか、問題の大きさや根の深さを考慮して使い方に差をつけていきます。左右で同じ穴を同じように使うのではない、体質や流れを考えて上手く体を整えていくことが大切です。

② 頭が痛い時の脈 [+開く]

頭痛がひどくなると、仕事も家事も手につかなくなります。そのようなときは、肩や首に力が入るだけではなく、脈も緊張して固くなります。よく緊張するとドキドキして落ち着かなくなるといいますが、痛みやストレスというのは体に影響していろいろなところに問題を出します。気が張っていてまだ頑張れているようでも脈をみると元気が無くなったりしていて意外と体の方が正直に今の状態を表しているということもあります。痛みについても強いときほど脈の固さも増し、痛みの偏りは脈の偏りとなって手に伝わってきます。頭痛といっても実際には人によって内容は違い、痛みの程度も、どのぐらい根深いものかも状態によって違います。脈やツボなど反応が出ているものを上手く使い、施術にその人の体の声を反映させることが大切です。

③ コメカミの痛みと胆経(たんけい) [+開く]

頭痛に関連の深い経絡の一つに「足の少陽胆経(あしのしょうようたんけい)」があります。この経絡は、目の外側からこめかみ、耳のまわりを通って首へと繋がっているので、その流れが滞ると頭痛のような問題が表に現れやすくなります。鍼灸では筋肉だけではなくこのような昔からある体の知恵も活かしながらツボを考えていきます。実際の施術では、頭痛が中心の施術でも足の方にはりをしてみたり、手でも手首などだいぶ先の方のツボを使う事もあります。ツボの反応というのは、痛みのある頭のまわりだけではなくこのような経験でいわれているような離れた場所にも良く出ていたりします。ツボをとるときは、広く体全体を観察し、よく反応の出ている生きたツボを使うことが大切です。

■ 頭痛解説その6:こめかみの痛みのツボ [クリックで開く]
① 首の付け根にある風池穴(ふうち) [+開く]

風池は首のこわばりや頭の重だるさによく使われます。このツボは首の後ろのくぼみにあり、押す時にちょうど親指がはまるような位置にあります。首にはいろいろなツボがありますが、ここを通る胆経(たんけい)は顔の方ではコメカミを通するので頭痛に合わせて首のこりがあるようなときは特にお勧めです。また、風池は、名前に風の文字が入るように風邪のときにも反応が出やすいので、冷えが体に入ったときや、コメカミが熱を持ったように痛むときなどにもよく使われたりします。頭痛のときには、いろいろなツボが紹介されますが、痛みの出方やそのきっかけからその人にあったツボを選ぶことも出来ます。頭痛だけではなく、どうして痛くなったのかを考えツボを探すことが大切です。

② 頭痛のツボ、太陽穴(たいよう) [+開く]

太陽穴は、頭痛のときによく使われる代表的なツボのひとつです。こめかみの少しくぼんだところにあり、目の奥まで痛むようなときに使うととくに気持ち良くひびきます。目のまわりが熱をもって火照っていたり、血の巡りが悪くてじんじん痛んだりするときに、まずは蒸しタオルで少し目を休ませ、その後、親指の腹でゆっくり太陽穴を押していきます。太陽穴のように、分かりやすく、自分でも押しやすい場所は、困ったときにすぐ力になってくれる使いやすいツボでもあります。使うタイミングと目的に合わせ、今必要なツボを選択することが大切です。

③ 頭痛とツボの選び方 [+開く]

頭にも体と同じようにたくさんのツボがあり、実際の施術では、痛いところにはりをしていくだけではなく、「つらさの出方」や「ツボのつながり」を考え、使う場所を絞り込んでいきます。まずは大きく、こめかみなど頭の横の痛みは少陽経(しょうようけい)、頭の後ろは太陽経(たいようけい)、おでこなど前の痛みは陽明経(ようめいけい)と分けていきます。それをさらに手足に分け、コメカミの痛みで手のツボを使うなら少陽三焦経(しょうようさんしょうけい)、足なら少陽胆経(しょうようたんけい)の中のツボを考えます。手足の使い分けは、ツボの反応に、その日の体調や脈診や腹診の結果を足して考えていきます。本やネットでは、頭痛に効くツボと紹介されているものも多くありますが、自分で使う場合も、気になるツボを一つずつ試しながら、体の反応を確かめていくことが大切です。

■ 頭痛解説その7:頭痛と生活習慣 [クリックで開く]
① 頭痛と生活習慣の見直し [+開く]

頭痛を考えるときに見直したいのが生活習慣の内容です。食事や睡眠、運動などの基本的なことがずれていると、なかなか痛みから遠ざかることができません。頭痛を繰り返しているときは、コーヒーやチョコレートなど特定の食品を控えることに目がいきますが、実際にはそれだけではなく、食事をとる時間や睡眠のリズムなども問題になります。空腹を我慢して一気にご飯を食べると、変に食べ過ぎて調子を崩したり、おやつやコーヒーのような嗜好品が無性に欲しくなったりするので注意が必要です。また、痛みがこじれているときは、体に優しい自然に近い生活を心がけることも大切になります。一日の活動は日の光を参考にして行い、朝早くに活動を始め、昼間は外に出て刺激を受け、夜は早くに布団に入るようにします。自然から受ける刺激の一つひとつが自律神経の働きに関わり、体を整える基礎となります。まずは、大きなことを始めようとせず食事・運動・睡眠といった基本的なことから手を付けていくのが長く続けるためのポイントです。気になるところから小さく始めてみて下さい。

② 自分の中の悪化要因を探す [+開く]

頭痛には、人それぞれ悪化しやすい要因があり、その内容もさまざまです。雨で気圧が変化したから頭が痛くなったと思っていても、体をみると肩こりや目の疲れなど、別の不調が重なって痛みを強くしていることがあります。人によっては冷えだったり、胃腸の調子だったりすることもあり、一つひとつは小さな負担でも、いくつか重なることで頭痛につながっていることがあります。そのため生活を見直すときは、「食事が悪い」「ストレスがある」と大きくひとくくりにせず、その中身を細かく分けて考えてみることが大切です。例えば、昨日食べたものの何が関係していたのか、ストレスなら人間関係なのか、長時間モニターを見続けたことなのかなど、頭痛の強さや頻度と照らし合わせながら、いつ痛みが強くなるのかを見ていきます。生活習慣を見直すといっても、何から手を付ければよいのか分からないこともあります。まずは自分の場合、何が頭痛のきっかけになっているのか、一度冷静に普段の生活を振り返ってみることが大切です。

③ 仕事が落ち着いたらその時しっかり良くしようと思います。 [+開く]

仕事が忙しいときは、「後で時間ができたら体を整えよう」と考えがちですが、実際には忙しい時ほど体調を崩しやすく、いくつも問題が重なりやすいものです。「仕事がひと段落すればストレスも減って楽になるだろう」と思っても、一度崩れた体調は仕事が落ち着いただけでは元に戻りにくく、その後も長く不調を抱えることがあります。鍼灸には「未病治(みびょうち)」という病気になる前の段階で体調を整えておくという考え方があります。病になってからより、崩れる前に整えておくことがやはり大切になります。まだ大きな問題になっていない時から体の状態に気を配ることも、頭痛とうまく付き合っていくための一つの方法です。忙しいときこそ、自分の体に目を向け、無理をしすぎないようにしましょう。

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