更年期と鍼灸 その2

鍼灸からみた更年期

45~55歳という年代は、一つの大きな体の節目で、女性の場合は、閉経を迎えるなど大きな変化が訪れる時でもあります。身体の中のホルモンのバランスが大きく変わる為、のぼせ、めまい、耳鳴り、憂うつ、イライラ、手足のしびれなどさまざまな問題が出ます。

 
鍼灸からみた更年期障害
鍼灸からみた問題

このホルモンバランスの乱れは、鍼灸では「腎」の衰えとして考えます。鍼灸で考える腎(じん)は排尿の問題だけでは無く老化にも関係する為、ここの衰えは、見た目では、小じわや肌の張り、髪のこしなどの問題、内では更年期などの問題につながります。

対策

鍼灸では、色の黒い食材(ひじき、のり、ごま、黒豆・・・)、ねばり気のある食材(オクラ、山芋、納豆・・・)、カキなどの海産物(カキ、ホタテ、エビ・・・)が腎の衰えに向いていると言われています。年齢の問題の様に日々進んでいくのに対しては、食事の工夫など毎日少しずつ出来るような対策を取るのがコツです。

積極的な事をするほど重いものは表れず、周りに理解されないことでストレスが溜まる事も多い更年期の問題ですが、まずは生活を見直す事からはじめ普段から身体が滑らかに動く様にしておくことが大切です。

 

のぼせのある時の生活のコツ

感情のいきすぎと鍼灸

更年期というと熱くなって、汗をかいてと熱の部分ばかりが取り上げられますが、その背後には冷えがある事が多く、実際にはその様な事に対しても注意が必要です。

この様な場合に起こるのぼせは、上下のバランスが取れない事でひどくなるので熱いからと言ってただ冷やすと今度はそれでからだが悪くなったり、バランスを余計に崩してのぼせの方もひどくなります。

熱さ対策だけでは無く冷えない様にする事が大切です。

結局、夏は、のぼせがあるので暑くて辛く、冬は寒さ対策をしっかりしたいけどのぼせがあるので上手くいかず冷えが入り込んで体を悪くするといった悪循環にはまり込む事も多くなります。

体が熱くなっているのでエネルギーが有り余っている様に思えますが、これは弱さからくる熱なので決して体が強くなっている訳では無く、意外と風邪をひきやすかったり、冷えに侵されやすかったりするものです。

更年期というと熱さにばかり気がいきますが、体のアンバランスで考えればまずは冷えが先です。マフラーを使ったり、すぐとれる服装を選ぶなど上手に体温コントロールしていく事が大切です。

 

感情のいきすぎは体にとって問題となります

感情のいきすぎと鍼灸

鍼灸では、問題の元となるものに体の内側からくるものをあげており、それを内因(ないいん)と呼んで注意をそくしています。一般にストレスと呼ばれるものですが、その感情には色々なものがありそこからくる影響も異なります。

色々な悩み事があって考えが止まらなかったり、怒りを溜めて常にイライラしていたり、問題が起きたり生活の恐怖におびえていたり、深い悲しみにとらわれ常にクヨクヨしていたり、これらは全て影響する場所が異なり、それによる体の変化も違ってきます。

起こる感情の違いで体への影響も変わります。

例えば、深い悲しみに襲われると「肺気の循環が悪くなって気が消える」(素問、挙痛論より)と言われ、声が小さくなり行動力も無くなって風邪をひきやすくなるなどの変化が起きます。

その他にも「思は脾をやぶる」(素問、陰陽応象大論)といい、あまり色々な事を考えすぎると脾といって胃腸や体の活動に関係する場所に影響し、食欲の低下や疲労感、下痢軟便などに悩まされやすくなります。

更年期の時は、変に涙もろくなったり、イライラが出やすくなったりするものですが、その感情がいきすぎる場合は体にも影響します。ただ更年期だからで片づけてしまうのではなく一つ一つを細かくみて放っておかない事が大切です。

 

のぼせ

のぼせもひどくなると色々な不便を強いられます。大した事無いからと放っておかずひどくならない様にする事が大切です。

のぼせ

のぼせとは?

のぼせは、熱中症の様な時だけでは無く、更年期でホルモンバランスがくずれたり、ストレスで自律神経の乱れた時にも起こります。顔や首が熱くなったり、頭がボーっとするといった問題を起こし、中には立ちくらみの様になり立っていられないという事もあります。

冷えは大敵

のぼせは、根本的には体の冷えがある事が多く、熱いからといって冷たい飲み物を飲んだり体を冷やすような事をすると、お腹や体の芯が冷えてかえってのぼせがひどくなります。のぼせるだけでは無く、普段の生活でも何かと熱さを感じる様になり、汗をかくなど嫌なな状態が増します。

ポイント

更年期のある時は、気と血の流れを良くしてホルモンバランスを上手く整える事がまずは大切です。のぼせは根本的には冷えがある事が多いのでとにかく体を冷やさない事が重要になります。温める時は、腰湯をして下半身からじっくり温めるなどのぼせが出ない様に工夫する事が大切です。

 

 

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